FRK会報
会報No.89(2008年JANUARY)

「流通促進研究会」の設置について

昨年5月に「200年住宅ビジョン」が発表されました。同ビジョンにおける各提言の実現に向けた法案化や所管官庁の動向に対応するため、当協会では「流通促進研究会」を設置することにしました。同研究会では、課題の整理、検討、および提言の取りまとめ等を行っていきます。
1. 設置の趣旨

平成18年6月、ストック重視、市場重視の新たな住宅政策の基本法制となる「住生活基本法」が制定されました。また自民党の住宅土地調査会(当時福田康夫会長)においては、昨年5月31日、「住生活基本法」の基本理念であるストック型社会における豊かな住生活の実現に向けた提言として「200年住宅ビジョン」が発表されました。

同ビジョンにおいては、一戸建てやマンションなど住宅の長寿命化を進めながら中古住宅の流通を活発化する諸政策が打ち出されています。これらが、人口減少社会に対応した住宅政策の最重要な柱として位置付けられていくこととなります。

具体的には、「超長期住宅」として維持・存続されるための、新築時における技術的なガイドラインの策定。さらに、住宅の長寿命化を進めながら既存住宅の流通を促すための提言として、以下のような項目が挙げられています。




今後、政府・自民党はビジョンの具体化のため、来たる通常国会での関連法案の提出を目指すほか、国土交通省も平成20年度予算要求や税制改正要望にこれらを盛り込むなど、既に具体的な動きも始まりつつあります。

当不動産流通業界としても、このような経緯、動向を市場の活性化、新たなビジネスチャンス拡大の機会と捉えています。そして、より迅速に対応するため、業務流通委員会のもとに「流通促進研究会」を設置し、業界の将来を見据えた有意義な課題に積極的に関与し対応していくこととしました。


2. 活動内容

  1. 「住宅循環利用促進法」(仮称)法案化の進捗状況の把握
  2. 国土交通省他関係諸官庁における「200年住宅ビジョン」各提言課題の取組状況の把握
  3. 主要提言項目である「住宅履歴書の整備」、「既存住宅の評価ガイドラインの策定」を中心に、課題の整理、検討、および提言取りまとめ 
  4. その他既存住宅流通の活性化方策に関する検討

3. 設置期間と作業スケジュール

  1. 設置期間 
    平成19年11月〜平成20年10月
  2. 作業スケジュール 
    各課題ごとの国土交通省のロードマップを参考に検討に取り組み、提言取りまとめ等を行っていきます。

4. 研究会委員

業務流通委員会の委員会社を中心に、12社から参加いただいています。委員長を三菱地所リアルエステートサービス 西沢康夫流通業務部長に、副委員長を東急リバブル 山f政昭執行役員流通事業本部事業統括部長に、それぞれお願いしました。

5. 実施状況

第1回 平成19年11月30日(金)10:00〜12:30

<テーマ>

  1. 国土交通省「流通市場研究会第1回〜第4回の経緯について」
  2. 当研究会の検討項目について
  3. 同スケジュールについて

第2回 平成19年12月21日(金)10:00〜12:30

<テーマ>

  1. 近代化センターソフトの問題点・課題整理
  2. 各社価格査定の現状について
  3. 大手ハウスビルダー各社における点検・補修・保証・売却(買取)システムについて
  4. リフォーム・取り換え箇所の査定への反映の要否・方法
  5. 査定手法・意見価格書(提案書)フォーマット標準化の是非について

なお、研究会では必要に応じ、学識経験者、関係諸機関・団体の担当者を招き、意見交換・聴取を行います。
また、必要に応じ、実務面での検討を行うため、ワーキングチームを設置するなど対応していきます。

 
 レインズのルールを守って適正な不動産取引を!
  1. 実態のない「売り止め」または「商談中」との回答による「物件不紹介」はやめましょう。
  2. 相手業者の媒介契約上の地位を無視した、売り主・買い主の「抜き行為」はやめましょう。
  3.  「図面登録」と「成約報告」は必ず行いましょう。


[会報目次]
[年頭のご挨拶] [平成20年度国土交通省税制改正大綱要旨]
[「不動産業における犯罪収益移転防止及び反社会的勢力による被害防止のための連絡協議会」の設立について]
[「日米不動産業主脳交流会議」開催] [「流通促進研究会」の設置について]
[「人材育成検討委員会」の設置について] [平成19年度中堅営業管理職研修を実施]
[近畿支部 平成19年度中堅営業管理職研修を実施
[FRKNOW] [書籍紹介] [INFORMATION]