FRK会報
会報No.90(2008年MARCH)

「FRK住まいと暮らしのセミナー」実施報告

去る2月7日(木)、東京都千代田区大手町の日経ホールにおいて、一般消費者を対象にした、当協会主催による「FRK住まいと暮らしのセミナー」(後援:国土交通省・東京都)を開催しました。
 
まず、セミナーの開演に先立ち、当協会の岩崎芳史理事長が主催者挨拶として、(社)不動産流通経営協会の活動や目的ならびに当セミナー開催の趣旨を述べた。


■ 第1部 住まいの講演
 「日本の住宅に起きている大きな変化」


第1部では住宅関連ジャーナリスト・櫻井幸雄氏に講演していただいた。

近年、高齢化社会の進展により、住まい選びの傾向が変わってきている。ここ10〜20年人気が高いのがニュータウン。首都圏だと、多摩・港北・浦安ニュータウンなどだ。人気復活の原因は、車があれば非常に生活しやすいこと。線路がなく道路が広く渋滞もない。二世帯同居も増えているが、これは介護が必要な親を看るという事情によるものと思われる。

岩崎理事長 挨拶


櫻井 幸雄 氏
住宅関連ジャーナリスト

また、近年の変化として挙げられるのは、日本の住宅の寿命が延びていること。木造20年・マンション37年といわれてきたが、現在のマンションは80〜100年はもつといわれる。しかし優良中古住宅が増えても、未だに新築のほうが人気が高い。日本の取引の割合が新築4に対して中古1だが、欧米では新築1・中古4である。せめて1対1になればと思う。

さらに、近年は日本の住宅を買う外国人が増えている。日本は少子化が進み人口が減るが、海外からの流入者も多くなるので、少子化によって住宅が安くなるとはいえないのである。
以上のようなことを考えると、いま住宅を購入する場合は、まずは自分にとって住みやすく気に入っている家を選ぶことが肝要。のちのち後悔しない選択になるはずである。


■ 第2部 特別講演 「自分らしく生きるために」


続いて作詞家の阿木燿子さんが、住まいの記憶・変遷、そして作詞家としてデビューしてから現在に至るまでの仕事のお話などをされた。

作品を書くということは、自己分析をするチャンスでもある。その作品ごとに少女や少年になったり、知恵あるおばあさん、あるときは男性になったつもりで作品を創りあげていく。皆さんもご自分の内なる多面性に気づき、さまざまな面にスポットを当てて可能性を広げてほしい。


阿木 燿子 氏
作詞家


動機こそが人生を決める。「幸せになりたい」「有名になりたい」「家を持ちたい」…。でも「ダメだろう」と、アクセルとブレーキを同時に踏むようなことはしないでほしい。自分の可能性を狭めないで、自分を育てるための“育自”を始めよう。私たちの心は、毎瞬毎瞬、どんな種を蒔くかによって10年後、20年後が違ってくる。これからの日々をいかに楽しく送るかという人生設計を今から始めればいい。人生に遅すぎることはないのだから。


当日は約500名の消費者が参集して熱心に聴き入り、盛会のうちに終了した。


[会報目次]
[平成20年度事業活動の基本方針(要旨)] [次期ホームナビの開発状況および今後のスケジュールについて]
[「犯罪収益移転防止法」の全面施行について]
[平成19年度下期実力アップ講座 実施報告] [「FRK住まいと暮らしのセミナー」実施報告]
[FRKNOW] [書籍紹介] [INFORMATION]